リベラルの敗北と結束の必要性


今回の選挙はリベラルに非常に衝撃大きく、危険な情勢に日本が向かいつつある、という懸念を強く与えたと思います。多党乱立の中での小選挙区制という死票を多くする無茶苦茶な結果になってしまう制度、という制度的問題もありますが、有権者民主党政権交代での民主党への失望感から、政治そのものに興味を無くしてしまった、と言う事があるのかもしれません。


 今回の選挙の争点である、「原発」「憲法」「TPP」「消費税」など、以前の「私には関係ない」というものと違い、国民全員に関わるもので、本来は歴史的な選択を行う選挙でしたが、投票率は前回を下回り、戦後最低の57.33%で、有権者の少なくない人もそれだけ国民の生活に関わる大きな論点のある政治に、「政治だから汚らしい」と興味を持たれていない気が街頭での反応を見ると気がしました。


 これから衆議院の任期で最長で4年間、自民党公明党の政治の下に置かれるわけですが、一番の争点は「憲法」に関する改憲Afternoon Cafe様の秋原葉月さんが「壊憲」と言ったものが大きくあるかと思います。改憲に関しては最近の国民世論も様々で、6割の人が憲法改正に賛成だそうですが、逆に言えばこの尖閣諸島などの問題があってもまだ4割の人が平和憲法に希望を持っている、ということです。

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こんなに怖い選挙はない ― 中日新聞社会部長・島田佳幸(中日新聞


 気になることがある。衆院選を前に過日、小紙が行った世論調査の結果だ。例えば、優勢が伝えられる自民党についてみてみよう。


 比例で自民党に入れるとした人の三割弱が、「憲法九条」の改訂には反対だと答え、実に半数近くが、将来的な「原発ゼロ」を求めているのである。
言うまでもないが、自民党は九条を変える、と宣言している。そして、原発は維持していく立場だ。
無論、この二つの課題に対する回答者の賛否と投票先の主張がずれている例はほかの党でもみられる。


 こうした“矛盾”、考えられる理由は二つだ。一つは、九条や原発以外にその党を選ぶ決め手の公約があるという可能性。そして、もうひとつは、その党の主張をよく咀嚼(そしゃく)せず、「何となく」投票先に決めているというパターンだ。前者ならまだしも、後者はあまりに危険である。


 二度と戦争をしてはいけない、というのは無論、戦争に少しでも近づくことがないようにせよ、というのが、先の大戦で途方もない犠牲を払って、日本が得た教訓だ。戦後の日本はその教訓の上に築かれている。その礎である九条を変えるというのは、とてつもなく重大な判断である。


 さらに、あの原発事故は夥(おびただ)しい数の人から故郷を奪い、大事な国土の一部を放射能で汚して、事実上、二度と人の住めない土地にした。<あとで閉められない扉は開けてはならない>。そんなペルシャの諺(ことわざ)をあらためて苦々しく想起する。


 大震災後初の衆院選が始まった。ここで問われるものとは、だから、私たちが失敗や悲劇から学べる国民なのかどうか、である。


 「何となく」は禁物だ。この国の行く末、子どもらが生きていく国のありようを決める投票−。そう考えれば、こんなに怖い選挙はない。


 (中日新聞社会部長・島田佳幸)

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 と、ある中で、自民で比例に入れる人の3割が憲法9条改憲に反対、半数以上が原発ゼロと、極めて矛盾した投票結果になっていますが、ここで問題なのは、それだけあまり政策を検討をせず、投票行動を行った方たちが、憲法改正の発議が通過して、いざ国民投票となった時には違った投票行動になるだろうということです。


 確かに今回リベラルは破れ「怖い選挙」になりましたが、問題は今後の参院選、最悪の場合の国民投票で、国民に「憲法を破棄し、このような憲法に変えたいのか」ということを、草の根的に広げて、憲法についての選択を「なんとなく」にせず考え、またリベラル陣営も小選挙区制下に合わせて政党の統合とまでいかなくとも、少なくとも「護憲のために」単なる選挙協力だけでなく昔言われた「オリーブの木」のように、今回の都知事選で惜しくも敗れた宇都宮さんでの垣根を超えた協力関係のような、国民に訴えかけていく通常での中の活動なども含め「これからがむしろ正念場だ」と結束する事が必要だと思います。


追記
  その際は、「護憲」の一点で一致させ、あまりアラ探し的に内部分裂を起こしたり、潔癖で、「過去○○という事をしたから貴方とは組めない」といった潔癖症を起こさず、「護憲」の一点のみで一致できれば仲間だとできるような緩やかな統合体にできれば、一番いいのではないでしょうか。


追記
  各党の得票数は以下のようになっているようです。護憲勢力としては、共産、社民くらいでしょうか、維新が想像以上に無党派層を吸収したようですね・・・。広義のリベラルを合わせて30。2%というのが、厳しい結果ですね、自民、維新、公明、みんなを合わせると68.5%と極めて恐ろしい結果になっていますね・・・。


【有効総得票数】
  6019万9888票
自民 1662万4457票 27.6%
維新 1226万2228票 20.4%
民主. 962万8653票 16.0%
公明. 711万6474票 11.8%
みんな 526万5586票  8.7%
共産. 368万9159票  6.1%
未来. 342万3915票  5.7%
社民. 142万0790票  2.4%
大地.  34万6848票  0.6%
幸福.  21万6150票  0.4%
改革.  13万4781票  0.2%
国民   7万0847票  0.1%



○後記
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