「1と3分の1」政党制の恐ろしさ

 選挙が終わり、自民党絶対安定多数を確保しましたが、ここで問題なのは対抗野党が小選挙区制なのにバラバラに割れている事です。


 昔、社会党があった時代は、「1と2分の1」政党制と言われていましたが、中選挙区制ですらそういう問題があったのに、小選挙区制で現在の自民300,
維新50民主50では「1と3分の1」政党制よりと、あまりにも死票が多すぎ議席が偏る事になってしまうという問題が重くあります。1970年代に合法的な選挙を経ても政権交代が数十年起きないサルトーリの一党優位政党制の概念の一例として日本が挙げられていましたが、中選挙区ですら一党優位政党制で対抗野党の社会党が弱かったのに、今回の場合は対抗野党がいない、という極めて危機的状況にあるかと思います。

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2ちゃんねるとひろゆきさんについて思う事


 2ちゃんねるは長年の歴史を持った、様々な事についての巨大なスレッド型の掲示板ですが、元管理人のひろゆきさんが麻薬特例法の教唆犯として書類送検されてしまいました。これにはネット上の反応は様々ですが、たぶん違法・薬板だと思いますが、その書き込みの管理問題に関しては、せいぜいプロバイダ責任制限法の範囲内のもので、麻薬特例法による逮捕というのは、極めて異常な事です。



 2ちゃんねるがいわゆるアンダーグラウンドだった頃から比べると、現在の2ちゃんねるは大人しくなりましたし、違法・薬板のようなものまで書き込めるという、少数派やアウトローにも寛容性を持った掲示板で、そういう場はある意味必要ではないのかと個人的に思います。もちろん、ヘイトスピーチのような言論も山のようにありますが、自由な言論を体現したような2ちゃんねるでは、「思想言論の自由市場」にまかせている、というのは、ある意味ではフェアな場だと思います。


 そのような「アングラ」な方たちをシャットアウトするのは、板ごと消せばなくなりますから簡単です。それをしないのは、2ちゃんねるひろゆきさんのその寛容性と、
少数派の尊重 があるのではではないでしょうか。これだけネットが世間に広がってるのですから、「○◯のために規制」というのではなく、私的自治の原則で自主的に律する事が大事なのではないでしょうか。


 この2ちゃんねるの問題は、2ちゃんねるに限らず、ネットの言論の自由を否定される事が今回だけでなく一般化するとしたら、「私は2ちゃんねらーではないから」と無関係だから興味を持たれないのではなく、ネット規制のはじまりだと強く反対の声を上げなければならないと思います。

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○後記
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アベノミクスについて考える

 第二次安倍内閣はまだ発足していませんが、経済政策として「アベノミクス」というのが言われています。これはご存知のようにレーガノミックスと同じくエコノミクスを名前でもじった名前です。


 個人的には政治面において第二次安倍内閣に危機感を非常に強く持っていますが、金融緩和自体は、今の日本経済には必要なものだと思っています。
円高貸し渋りでデフレの酷い日本はよく形容されるように貧血なようなもので、金融緩和自体は必要なものだと思います。

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護憲のために国民投票法について考える

 昨日の衆院選を受けて左派・リベラルな方の衝撃は凄まじいものがあると思いますが、現実問題として改憲への動きがこれを受け活発化する事を考えると、
その防止のためには参院選、もしくは最悪の場合国民投票で護憲を訴える事を考えなければならないと思います。参院選で阻止ができればいいですが、万が一国民投票になった場合ですが、改憲にも色々な形の改憲があります。


 それは自民党改憲草案のようなものをそのまま包括的に投票にかける一括投票方式、この条文には賛成だがこの条文には反対と条文ごとに投票を行う個別投票方式があります。どちらも改憲勢力にとっても、護憲勢力にとってもメリット、デメリットが表裏一体的にあります。

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リベラルの敗北と結束の必要性


今回の選挙はリベラルに非常に衝撃大きく、危険な情勢に日本が向かいつつある、という懸念を強く与えたと思います。多党乱立の中での小選挙区制という死票を多くする無茶苦茶な結果になってしまう制度、という制度的問題もありますが、有権者民主党政権交代での民主党への失望感から、政治そのものに興味を無くしてしまった、と言う事があるのかもしれません。


 今回の選挙の争点である、「原発」「憲法」「TPP」「消費税」など、以前の「私には関係ない」というものと違い、国民全員に関わるもので、本来は歴史的な選択を行う選挙でしたが、投票率は前回を下回り、戦後最低の57.33%で、有権者の少なくない人もそれだけ国民の生活に関わる大きな論点のある政治に、「政治だから汚らしい」と興味を持たれていない気が街頭での反応を見ると気がしました。

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自民公明圧勝の危険性と都知事選の重要性

 もうすぐ投票日になりますね・・・日本の運命が決まる選挙だと個人的には思いますが、都知事選の方も公明維新の会支持の猪瀬氏が一歩リードしている状態のようですが、これは国政選挙で元々の自民党支持層、公明・維新支持層だけでなく、自民党回帰を選んだ民主党支持層が、衆院選で自民に投票をするのに合わせて都知事選でも保守派の猪瀬氏を選ぶという、一種の政治学で言うコートテール効果が起きているのかもしれません。


  国政選挙では自民公明の圧勝の危険性が極めて高くなっていますが、せめて都知事選では革新陣営が押す宇都宮さんが都知事になって頂きたいです。ただ、コートテール効果だけでなく、石原都政の評価も50%くらいの人が、高く評価する、評価するを合わせて評価しているので、石原都政の継承者である猪瀬氏の支持が高いのは仕方のない事なのかもしれません。


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日本の「自称・保守」の不思議


 福島第一原発事故が起き、もう1年半以上になります。事故が実際に起きるまで「環境問題を利用した左翼」と冷ややかな目で見られてきた原発に反対な人も、事故を受けてそれまで原発どころか政治に興味のなかった方たちまで、声を上げられていらっしゃるようになっています。


 しかし、福島第一原発事故が起きたのに、なお原発を推進すべき、という方たちがいます。その方たちは「原発を止めたら電気料金が上がって企業が海外に逃げ日本経済は破綻する!」など主に経済的理由から反対してる方が多いように思います。そしてその方たちは「自称・保守」派を名乗っている方が僕が知ってる限り多いです。原子力発電の環境汚染は無視をして「原発を辞めたらCO2が増えるけどいいの?」と環境問題を理由にする、普段は環境問題に興味があったようには見えない方もいます)

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