手抜きをしてすみません（汗）

　手抜きをしてすみません、昨日ホームページに書いた記事です。「ホームページがあるのに
ブログで同じ内容を転載してなんの意味がある！？」とお叱りを受けて当然なのですが、
あえていえば、はてなにおいて掲載させていただければ、キーワード検索などで
微力ながら意味のあることなのではないか、日常のことを書かせて頂いてもいいのかも
しれませんが、今日は何も特に目立ったことがなかったので、転載させて頂きました。

○世界平和に対する暴挙

　ついに北朝鮮の核実験が行われ、それが確認されました。確かに核兵器を既に昔から持つ
アメリカが北朝鮮に限らず核不拡散を訴えるのは、微妙な気もしますが、だからといって
北朝鮮の核実験という行為が正当化されるわけが当然ありません。
　北朝鮮の核実験が東アジア、ひいては世界全体にとっての平和に対して、核の脅威を与え、
かつ、また他の国が、「北朝鮮が許されるのだから自分も」と便乗して後に続く可能性すらあり、
そういった意味で世界平和に対する暴挙として、北朝鮮に対して断固ととして非難し、
国際的な制裁を強く希望します。

　一つ後悔があるのは、北朝鮮がそのように核実験に踏み切った遠因として、もしも
パキスタン、インドの核保有宣言があったとしたならば、国際社会はインドとパキスタンに対して、
何故もっと断固とした対応がとれなかったのか、それが悔やまれます。
　といっても、だから北朝鮮の核実験や核保有が許されるわけではありません、ただ、
今後という意味で、ダブルスタンダードではないのか、といった批判が起きかねないという意味で、
核不拡散に対する一貫性に関しての問題として、悔やまれる事だと思います。

○どういった制裁政策が意味があるのか

　国民の皆さんの間では、核への恐怖とともに、国際法を無視した世界平和を侮辱する
暴挙に対して、怒りの声とともに、制裁支持の声が高まっています。前述の通り、
私も制裁には賛成です。

　しかし、問題はどのような制裁が意味があるのか、ということだと思います。
まず現在提案されている、ぜいたく品を含む資源・食料・エネルギーなどに関する禁輸ないし
輸出制限、北朝鮮への北朝鮮国外からの送金の停止などが現在実際にも行われており、
非常に効果的で私は支持しますが、しかし、問題はそれらの制裁の結果、北朝鮮がどんどんと
孤立主義に走っていった結果、北朝鮮が非合理的な政策選択、つまり暴走して日本への
核ミサイル発射や韓国への核使用や軍事侵攻の可能性は、決して低いものではないという事です。

　ではいったい、どのような制裁が好ましいのでしょうか、アメリカは北朝鮮への禁輸として、
ぜいたく品を加えましたが、それは北朝鮮内部での贈収賄による文字通り、「ご恩と奉公」の
古典的な封建主義国家であるため、効果的であろうと行われたのだと思いますし、私も効果的で
賛成なのですが、問題はその「効果的」の内容の「効果」は、「金正日体制、朝鮮労働党の
一党独裁支配の崩壊」が目的のはずです。そして、私もそれを目指すべきだと思いますが、
しかし、ただ制裁のみで締め付けあげてしまうのでは、北朝鮮としては国際協調主義の
メリットがありませんし、孤立主義に走らせて先ほどのような「暴走」の危険性が
少なくないことが問題としてあります。

　かといって、私は「制裁を緩めるべきだ」という意味でそれを申し上げているのではありません。
北朝鮮の政治体制は、私たち近代国家が当然だと思っているような、また、冷戦時代のソ連・東欧でも
民主主義は形式的だったにせよ、少なくとも世襲制はとっていない国がほとんどでしたし、市民生活は、
ソ連ではロシア革命直後の内戦による国土の荒廃や経済政策の失敗、そしてスターリン独裁でも
国民の飢餓を無視して行われた穀物の強制的な輸出とその代金での工業化の結果など、それらにおいて、
市民生活が飢餓に近いほど困窮したことはあったようですが（特に内戦直後とスターリン独裁での無茶な
工業化政策でが大きいようですが）、その後のソ連は「物資は粗悪でいつも行列を作らないと手に入らない」
といったことはあっても、粗悪で行列をつくらないといけなかったにしても、北朝鮮のような、
計画都市ピョンヤンのみが近代化され、その以外の地域は驚くほど原始的で飢餓に置かれている国は、
ソ連東欧ではなかったかと思います。少なくとも近代化された生活をしていたようです。

（知っている限りですが、ソ連の行列とは、物資の不足もありますが、一番はものすごい複雑な
会計システムにあったと思います。お客さんはまず受付に行って買いたいものを言って、伝票をもらい、
その後レジに伝票を持って行ってお金を払ってレシートをもらい、その後レシートと商品を交換するのに
違う引渡し用の受付に並ぶという、恐ろしく「どう考えても混む」システムだったようです。
それは何故かといえば、店員の売上金着服を防ぐのと、物資の横流しを防ぐのとが理由だったと
聞いた事があります。）

　そのような政治体制も生活水準も、近代以前といってもいいような状態の、どちらかというと
前近代封建制国家に近い国家においては、暴走したら何が起きるか分かりませんし、それに、
崩壊させた後、の問題が非常に大きな問題として存在すると思います。

　ですから、正直拉致被害者の方々を持つ私たち日本国民としては、理不尽なお話と思ってしまうこと
かもしれませんが、l個人的な対案というか追加案は、第一に「ソフトランディングな体制崩壊のために、
金正日らロイヤルファミリーと、朝鮮労働党や軍のエリート幹部の亡命先を国際社会として用意し、
財産持ち出しもある程度認めること」、そして第二に、ホームページのエッセイの、
「北朝鮮人権法案の問題点と個人的対案」で述べさせて頂いていますが、まず経済制裁などについての
制裁や拉致被害者の方の中の特定失踪者の方の捜索機関などの設立を、脱北者の方の支援とは切り離して
成立させるとして、それに加えて、まず日本一国で脱北者の方を受け入れることは無茶があることと、
今回はこれが重要なのですが、「体制崩壊後」を見越して、東アジア各国を主に国際社会として「難民」を
受け入れる数を各国の現実的な受け入れ可能数を話し合って決めて、難民が出たときに各国がその流入によって
大混乱しないよう役割分担を決めて、それを前提として、「難民」が出た場合の際の現実的な対応の法整備を
進めておくこと」、これが日本にとっても国際社会にとっても、一番平和的で妥当な政策なのではないのかな、
と個人的には思います。

　何故日本にとって妥当かといえば、第一に、拉致問題で重要なのは拉致被害者の方の発見と帰国だと
思います。罰する事ができれば好ましいですが、亡命と引き換えに日本政府としては、「まったくウソのない、
拉致被害者の方の生存情報と居住地情報を聞き出す、ということの方が、下手な内戦状態になるような形での
体制崩壊を迎えた場合、当然政府である金正日や党幹部は、処刑されるか勝手に金でものを言わせて
モナコあたりに亡命でもするかしてしまい、聞き出せなくなることと、内戦の間は捜索も、
また、拉致被害者の方の帰国を要求する相手先の政府がない状態が続いてしまい、
しかも内戦状態になったとすれば、多くの公文章が失われて、ますます拉致被害者の方の捜索が
難しくなるのでは、と思います。

（金正日らを仮に亡命させたとしても、公文章を証拠隠滅のため、組織的に隠滅する可能性も
否定できませんから、必ずしも拉致被害者の方々の捜索のために必ず有効だ、とは言えません。。。
ただ、内戦状態になった場合よりは可能性が高いかな、と思って書きました。ご批判ご意見頂ければ幸いです。）

　また、もう一つの日本にとってのメリットは、第二に「難民」が発生したときに、
対応の法整備をしていないで、大混乱に陥ってしまわないことと、国際的な受け入れ数の割り当てを
決めることで、無理のない対応ができることです。誤解されないで頂ければと思うのですが、
ホームページの「北朝鮮人権法案の問題点と個人的対案」で述べさせて頂きましたように、
私の対案のお話は、あくまで、

　よって、脱北者の救済としては、前述のように関係各国と相互に話し合い、
受け入れ可能人数をお互いに話し合って決めた上で、民主党案のように「定住者としての在留資格を付与する」
のではなく、あくまで「難民」として、「脱出してきた国家の政治状態が正常に戻り、難民が迫害・人権侵害を
受ける恐れがなくなるまで」、人道主義と国際主義の観点から、「北朝鮮の政体や政治状況が脱北者が迫害を
受ける恐れがなくなるまで」、「それまで一時的に」受け入れ、保護するという形は、脱北者の方々の立場で
考えても脱北の上での保護救済としては問題もないでしょうし、日本国の国益という観点から考えても、
民主党案のように定住者として受け入れるのは、議論があるにせよ、あくまで先述のように問題が解決するまで、
という期限つきの受け入れならば問題性は低いのではないでしょうか？
（「北朝鮮人権法案の問題点と個人的対案」より抜粋）

　というような形で、それならば、各国ともに無理もなく、また、難民の方の人権救済にもなり、
好ましいのではないか、と思いました。それはナショナリスティックな排斥主義からではなく、
「あくまで無理のない、現実的で難民の方の人権救済になり、国際平和に寄与するから」というのが理由で、
結果論として、日本にとってもメリットになるのでは、と思いました。

○北朝鮮の核実験宣言に関するスレッド
http://yy45.60.kg/test/read.cgi/utopian/1161002515/l50

○後記
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